傘寿(さんじゅ)は、数え年で80歳のこと、
またその祝いをいいます。
これは、本用語の傘(からかさ)の略字が
縦書きの「八十」に見えることから、80歳を意味
するようになったそうです。
その他に、傘が開く、末広がり
などの意味から、「傘寿」と
言われるようになったという
説もあるそうです。
お祝い色(基調色)が決まっており、
傘寿を象徴する色は、「紫」や
「金茶(明るく黄色がかった茶色)」
などとなっています。
着物で言うと黄八丈の色合いでしょうか?
東京都八丈島で織られている絹織物です。
古い歴史を持ちますが、江戸前期には
御殿女中や医師、富裕な商人など
限られた人々に愛用され、江戸後期には
粋な着物として庶民も着るようになりました。
艶やかな黄色、渋い樺色、漆のような黒を
組み合わせた格子柄の美しさは、黄八丈
だけが持つ独特の魅力です。
黄色の染料は島に自生する
八丈刈安(かりやす)を煮て
つくりますが、樺色はマダミ(タブノキ)
の生皮、黒は椎の乾燥した樹皮を使います。
黒はさらに泥染めをして艶を出します。