2017/05/19

会津の郷土料理。

ことじは、どれも会津地方に昔から

伝わる郷土料理の名前です。

ざくざく煮写真では、上から

ざくざく煮、こづゆ、つゆじ

ことじになるようです。

どれも正月や冠婚葬祭に出される

おもてなし料理で、似た食べ物

ですが、少しずつ違っています。

こづゆこの内、南会津町の田島地区

郷土料理が「つゆじ」で、同じ

田島地区でも、荒海の方では

「つゆ煮しめ」とも呼ばれています。

また、同じ南会津町の舘岩地区での

呼び方が「ことじ」です。

つゆじ会津盆地を中心に食べられていた

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「ざくざく煮」は、材料に大根、人参

ごぼう、里芋、板こんにゃく使い

その名の通り「ざくざく」と一口大に

切って煮干やするめのダシと醤油で

味ことじを調えます。

一方の「こづゆ」は、材料に人参

里芋、しらたき、キクラゲ、豆麩

しいたけ、貝柱を使用し、大根やごぼうは

入れません、貝柱としいたけの

戻し汁をダシにします。

どちらもあっさりとした薄味ですが

采の目切りはこづゆの方がざくざく煮

より細かいです。

この二つの料理を比べると、人参、里芋

などの根菜を使うこと、会津らしく

乾物でダシをとるところが似ていますが

決定的に違うのは「貝柱」。

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そして、ざくざく煮はお椀によそって

食べますが、こづゆは、吸笠(すいがさ)

と呼ばれる会津塗りの「手塩皿」

食べること。

「ざくざく煮は庶民料理」

「こづゆは武家料理」という言葉を

聞きますが、昔は、煮干しは農家や

商家などの庶民の家でも手に入ったが

高級品であった貝柱は武家でしか

使えなかった事から、そう言われるそうです。

農家や商家では、豊作を願い、お金が

ざくざく入るようにと「ざくざく煮」を

好んで食べたのに対し、武家の「こづゆ」

会津塗りの吸笠で食べるところ

こづゆのために作られた「豆麩」を

使うところが、格式が高そうですね。

現在は、会津地方の郷土料理として

「こづゆ」が広く紹介されて知られ

るようになったため、会津若松市では

「こづゆ」ばかりが食べられ

「ざくざく煮」は山間部でしか

食べなくなったとか?




つゆじそして南会津で食べらている

「つゆじ」は、材料は「こづゆ」と

ほとんど一緒で、貝柱を使いますが

決定的に違うところは「豆麩」は

使わずに「つと豆腐」を使うところ。

「つと豆腐」とは、実は福島県や

茨城県の郷土料理としても「つと豆腐」

は有名なんです。

そもそも「つと豆腐」ってご存知でしたか?

穴ボコボコになっているお豆腐、 スが入ってる

豆腐です。

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今では、会津のこづゆは自宅でも楽しめる

材料がセットになっているものがあるんですね。

いかがですか?

会津の似た食べ物ですが、会津の中でも

地域によっては呼び方も作り方も

違ってくる郷土料理です。

調べても諸説があり、なかなか奥の

深い食べ物なのです。

そして、それぞれに共通して言えるのは

何度お代りして食べても良いこと

祝いごとの場合は、割り切れないように

具材の数を7、9、11などの

縁起の良い奇数にすること。

会津らしいこだわりがあります。