最近は一対の松の枝だけが多いようですが
新年らしく『松竹梅』の三種類の植物を
組み合わせた形に調えられている場合もあります。
松は神の依代(よりしろ)と信じられ
歳神様・歳徳神が乗り移る木と崇められたようです。
別名「お松様」とも、「松飾り」ともいわれます。
一年中緑の色が美しく青々としている縁起の
良い木であることが、神の宿る木とされたのでしょう。
「竹」はすくすくと伸びる力が強く、雪にも
折れることのない強い生命力の象徴として、添えられました。
「梅」は、寒中にも花をつけるということで
生気と華やかさを表すとされたようです。
この松竹梅は元々は中国からの伝わったもので
「歳寒の三友」と呼ばれて画題とされたものが
日本に入ってきて吉祥の象徴となったとのこと。
本格的な門松の造り方では、松を中心に据えて
竹を後に添え、梅を手前に置きます。
裾には割り薪を並べ、荒縄で巻く形になります。
梅の替わりに「南天の実」を添える場合もあり
「難を転じて福となす」との縁起物のようです。
門松の様式は、地方や家々で様々なようですが
門や玄関前の左右に飾られます。
向かって左側を雄松、右側を雌松と呼びます。