京扇子と江戸扇子の大きな違いは、
京都が分業制で、それぞれの工程に
それぞれ別の職人さんがいるのに対し、
江戸扇子はすべての工程をひとりで
こなさなければならないということ。
そのぶん修行に時間がかかり、おのずと
職人の数も少なくなっしまいます。
着物業界と、どこか似ています。
日本舞踊に使われる舞扇、結婚式の婚礼扇、
日本間を彩る飾り扇、茶扇、講座扇、
扇子の用途はさまざまに広がって、
日本情緒を感じたり、表現したりするのに欠かせない
アイテムとなっていきました。
でも、もちろん、いちばん多いのは、
風を送り涼をとるためのものです。